趣向たれ流し。

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小説家になろうのファンタジー人気に隠れた名作【本格ハードボイルド5作品】

 

紹介動画


www.youtube.com

 

どうもみなさん。

本記事では小説家になろうのハードボイルド作品を紹介しています。

紹介動画も作成し、YouTubeに投稿しているので是非、動画からご覧ください。

 

今回紹介している5作品は基本的には現代を舞台とした警察小説です。そして全てが【鷹樹烏介】先生の作品です。小説家になろうで人気のあるファンタジーのイメージからするとこんなジャンルの作品もあるのかと驚かれる方もいるのではないでしょうか?

 

以下、動画で紹介している5作品のあらすじと作品ページへのリンク

後半に鷹樹烏介先生について個人的にいくつか語りたい事

 

ハイエナの誇り

作品ページ▶https://ncode.syosetu.com/n7661cj/

 ボクシングの才能に恵まれながら、暴力事件を起こしてドロップアウトしてしまった主人公。
 失意と荒れた日々を過ごすうちに、自称・ジャーナリストの男と出会う。
 彼に誘われるまま、社会の闇を主人公は覗き込むことになる。

※あらすじは小説家になろうのトップページに表示されている内容をそのまま引用しています。以下同様の引用が続きます。

殺人人形は夢を見ない

作品ページ▶https://ncode.syosetu.com/n2056cz/

犯罪に巻き込まれ、身も心も壊されてしまった「私」。
 終わりが無い地獄にいた「私」を助けてくれたのは、暴力を商売としている『荒事師』と呼ばれる、現代の傭兵、黒澤だった。
 黒澤は、このままこの地獄の記憶に苛まれながら緩慢に死んでゆくか、今ここで死ぬか、自ら悪夢を振り払うか、という三つの選択肢を「私」に示す。
 私は、自らの悪夢を自分の手で消すことを選択し、黒澤と同じく闇の住民になることになった。
 殺人マシーンとなった「私」は、黒澤に焦れつつ、命じられるまま闇の中を疾走する。

死人探偵

作品ページ▶https://ncode.syosetu.com/n0959co/

死んだ方が都合がいい立場に追い込まれ、死んだことにされた元・警察官の主人公。
まるで『死人』の様に虚無に生きている主人公の知り合いが殺される。
その知り合いは、自分が殺される事を予期していたかのように、主人公に金を残していた。
金を受け取ることになってしまった主人公は、事件を追う猟犬の本能を呼び覚ましつつ、事件性がないとして捜査を打ち切ってしまった警察に代わって、殺人犯を追跡するのだった。

※物語内に出てくる団体は架空の団体であり、類似した名称の団体があっても無関係であることを予めご了承ください。

逃げるひよこ

作品ページ▶https://ncode.syosetu.com/n7521cq/

N県警捜査一課の腕利き刑事だった真田は、暴力事件を起こして処罰待ちで自宅待機をしていた。  招集がかかって、N県警本部に出頭すると、本部長直々の特殊任務を与えられることになった。  警視庁で指名手配はれていた犯人がN県警でつかまった事から、東京まで犯人を護送する任務だった。  任務を与えられたのは、乱暴な素行で問題視されている生活安全課の若い刑事の土屋。異例なほど組織犯罪対策課に所属し続ける、限りなく黒に近い灰色の刑事である諸角。そして真田というN県警の厄介者三人だった。  簡単な任務と思われていたが、暴対法で骨抜きにされたヤクザに代わって、荒事を代行する『荒事師』に襲撃される。  はみ出し刑事三人は、無事護送任務を全うするため、死力を尽くす。

 

退魔の盾 (改題 『ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課』)

作品ページ▶https://ncode.syosetu.com/n0959co/

連続殺人犯として、死刑宣告を受けた「ボク」。
死刑が執行され、死んだと思った時、「ボク」はベッドの上で蘇生した。
「ボク」は、新しい名前と身分を与えられて、国のために働かされることになったのだった。
戦闘技術を訓練で叩き込まれ、「姫様」と呼ばれる女性の「事案対策時の護衛」が「ボク」の存在理由になった。
警察が対処できない特殊な事案を専門に対策する女性の「肉の盾」としての必要な素質を「ボク」は持っているらしいのだ。
全てを救おうとする彼女と、自分の事にすら関心がない「ボク」。
時に反目し、時に互いを理解しようと努めながら、誰もこなすことが出来ない危険な事案処理に、ボクたちは立ち向かう。

※ 第五回ネット小説大賞に入選しました。閲覧していただいた皆様、ありがとうございます。
※ 2018年1月11日 『ガーディアン 新宿警察署特殊事案対策課』と改題されて販売決定! 

鷹樹烏介という作家との出会い

鷹樹先生を知ったのは偶然でした。

 

というのもTwitterのタイムラインに鷹樹先生関連のツイートが表示されていたんですよね。確かご本人の作品宣伝ツイートだった気がします。誰かのリツイートだった気がしますが、そのあたりはもう曖昧な記憶です。ですがこの偶然には感謝しています。誰かも分かりませんが恐らくフォローしている方の誰か、ありがとうございます。

 

そのツイートで宣伝されていたのはご自身の書籍についてだった気がしますが、その内容が個人的に好みの予感がしたのでさっそく鷹樹先生のページに飛んでみたわけです。すると驚くことに鷹樹先生は小説家になろうにも作品を投稿されている作家さんだったのです。

 

さっそく投稿されている作品から一番初めに目に入って釘付けになったタイトル【死人探偵】から読み始めました。結果としてその内容は私の個人的好みドンピシャ、まさか小説家になろうでこのようなジャンルの作品に出会えるとは思ってもいませんでしたね。

 

もちろん私は小説家になろうの醍醐味でもあるファンタジー小説も大好きです。しかし、こういった警察小説となろうで出会うとは考えてもいませんでした。どちらかというとネット小説に触れる前からハマっていた伊坂幸太郎の殺し屋シリーズを初めて読んだ時の感動に近い出会いです。

 

なので伊坂幸太郎の殺し屋シリーズ【グラスホッパー】【マリアビートル】【アックス】などが好きな人は鷹樹先生の作品もかなり気に入るのではないかなと思います。文体や作風はもちろん異なりますが、伊坂幸太郎の殺し屋シリーズと類似した世界観を持っていると読んでいる時に思いました。

 

紹介動画や引用させて頂いているあらすじの内容が気になった方は是非、読んでみてください。

鷹樹烏介先生の珍しい書籍化パターン

鷹樹先生は何作か書籍を出されている作家さんなんですが、小説家になろうの作家さんの中ではかなり珍しい形で書籍化パターンなのではないかなと思っています。

 

というのも基本的に小説家になろう作品の書籍化というと小説家になろうに投稿されている作品をほぼ内容そのままに書籍化するパターンがほとんどだと思います。もちろん作品によっては書き下ろしの話が追加されたり、追加キャラクターが登場したりする場合もありますが大筋は変わりませんよね。稀有なパターンとしてオーバーロードのように途中からWeb版とは違う展開になったりもありますが…(笑)まあ、それはおいておきましょう。

 

ですが鷹樹先生の場合、ガーディアンを除いた他4作の書籍が完全新作なんですよね。

 

なので、書籍として販売されている小説はガーディアンを除き、小説家になろうでは投稿されていません。普段書店に売られていたりする小説だけを楽しんでいる人からすれば『なにを当たり前の事を?』と思われるかもしれませんが、小説家になろう作品においては珍しいパターンといえます。

 

宝島社文庫から出ている【警視庁特任捜査官 グール】なんかは小説家になろうに投稿されている【殺人人形は夢を見ない】【死人探偵】それぞれの主人公とメインの登場人物が主役となっています。話の内容はなろうに投稿されている作品それぞれの続編という感じです。

 

これを分かりやすくいえば、小説家になろうに投稿していた作品を前日譚として書籍では完全新作をというスタイルといえます。ですが、これを厳密に考えてみるとまた違った見方もできます。

 

言い方を変えれば書籍としている出ている作品を購入し、読んでみると、なろうに投稿されている作品が前日譚へと変化するのです。なろうの【死人探偵】等を読んでいる時はその小説単体でメインストーリーとして最高に楽しめていました。これは間違いありません。しかし、続編である【グール】を読んでみると『あ、なろうの話って前日譚だったんだ!』と自身の中で驚きと共にその事実に気づくのです。なろうに投稿されている作品がメインストーリーから前日譚へと変化する。

 

こういった、なろう作品の書籍化への展開方法は珍しいと思います。個人的には作品の物語と共に楽しめる要素となるのでこういった形での書籍展開はとてもウェルカムですね。

 

そもそも出版元がライノベル系の出版社ではないので、出版社か付いている編集者さんの方針かも?なろうではランキングが全てといわれていますが、その√の書籍化ではないのかもしれませんね。

 

さて、今回はこのあたりにしておきましょう。

2021/08/08追記

www.youtube.com

 

youtubeの動画を漁っていたら鷹樹先生が書籍化の経緯について語っている動画を発見しました。やはり、ランキングが重要視されているといわれている、なろうでは珍しい経緯での書籍化だったようです。

 

いやむしろ、なろうという先入観さえなければ、昔ながらの書籍化、小説家デビューの形に近いと思います。気になる方は動画の内容をチェックしてみてください。

 

この動画で鷹樹先生の顔を初めて拝見しました。めちゃくちゃ人の好さそうな雰囲気だと思います。しかし、鷹樹先生の作品を読むとわかりますが、めちゃくちゃバイオレンスな描写が多いです。しかもその描写が魅力そのものです。もしかするとこの優しそうな雰囲気の裏にはとんでもないモンスターが顔を潜めているのかもしれませんね。

 

すごく失礼なことを言っている自覚はあります。すいません。