趣向たれ流し。

コンテンツの感想置き場

【第7回】マニアたちオススメのなろう、カクヨム作品

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※あらすじ部分は各作品の小説家になろうカクヨムといったサイトの作品ページより引用しています。

1/昏き宮殿の死者の王 著:槻影

作品ページ▶昏き宮殿の死者の王【Web版】 (syosetu.com)

      昏き宮殿の死者の王【Web版】(槻影) - カクヨム (kakuyomu.jp)

――死にたくない。自由が欲しい。
そのためならば、僕は――甘んじて『怪物』になろう。

全身に絶え間ない激痛が奔り、衰弱の末死に至る奇病。
それに冒された少年は数年の苦痛の末、絶望を感じる余裕もなく誰にも看取られることなく生を終える。

そして再び目覚めた時――少年は邪悪な死霊魔術師の力により、最下級アンデッド、『死肉人』となっていた。

念願の痛みを感じない身体を手に入れ、歓喜する少年だが、すぐに自分の立場が未だ支配され、病室に軟禁されていた頃と大差ない事に気づく。

ただ平穏を求める少年を、世界は放っておかなかった。

死霊魔術により死体から少年を蘇らせ、エンドと名付け支配せんとする死霊魔術師。
闇に属する者をどこまでも追い詰め、滅する事に命を賭ける終焉騎士団。
多数の魔物を配下に収め、各地に君臨し覇を争う魔王達。

目的は生存と自由。必要な物は力と注意深さ。

これは、自由を求め、時に戦い、時に逃げ出し、時に怯え、時に躊躇う、臆病な死者の王の物語。

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槻影先生の作品はどれも面白いですが、個人的にはこの作品が最高傑作です。
ダークな世界観とコミカルな語り口調が絶妙。とてもテンポがいいです。
惜しむらくは作者が別の作品に掛かり切りで更新が途絶えていること…

2/覇王になってから異世界に来てしまった! ~エディットしたゲームキャラ達と異世界を蹂躙する我覇王~ 著:一片

作品ページ▶覇王になってから異世界に来てしまった! ~エディットしたゲームキャラ達と異世界を蹂躙する我覇王~ (syosetu.com)

     覇王になってから異世界に来てしまった! ~エディットしたゲームキャラ達と異世界を蹂躙する我覇王~(一片) - カクヨム (kakuyomu.jp)

ソードアンドレギオンズというゲームがある。戦略シミュレーション&RPGといったジャンルで戦記物のゲームだ。俺はこのゲームにドはまりして、ここ数年はこのゲームしかやっていなかったと思う。そして今日も日課であるレギオンズを始めた俺は、もはや何十周目かになる周回プレイを始めようとして……次の瞬間、玉座に座り鎧を着ていた。WHY?
焦りまくる俺だったが、自分がいる場所がレギオンズの拠点である城という事に気付く。ゲームの世界にきてしまった?いやいや、そんな馬鹿な!玉座の間で絶叫する俺、玉座の間に飛び込んでくる人物……その人物は、俺がゲームでエディットした配下キャラだった……。
これは、周回プレイによって得た振り切った能力と、エディットしたキャラたちの振り切った忠誠心を武器に、調子に乗って覇王ムーブをかまそうとするお馬鹿の物語!

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始まりはオバロっぽいけど邪悪さはなく爽快なストーリーが良いです。

3/異世界メイドの三ツ星グルメ ~現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました~ 著:モリタ

作品ページ▶【書籍・漫画化しました!】異世界メイドの三ツ星グルメ ~現代ごはん作ったら王宮で大バズリしました~【旧題・美食おぼっちゃまの転生メイド】 (syosetu.com)

マックもすき家ラーメン二郎もない世界に生まれ変わった、食いしん坊の少女シャーリィ。
ないなら自分でつくるっきゃない! とお料理に奮闘するも、ある日”おやつメイド”として王宮に召し上げられることになってしまう。
王宮お料理バトル、ここに開幕!

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食べるの大好き女性主人公が、不便な転生先の異世界現代日本の食生活を再現しようと奮闘する中で、両親や同僚、果ては王族をも巻込んでいく成上がり劇が痛快。グルメ系作品が好きなら読んで損はないと思う。

4/テレポーター 著:SoLa

作品ページ▶テレポーター (syosetu.com)

中条聖夜は、魔法とは無縁の一般家庭で生まれた。しかし、ある日原因不明の病で倒れた彼は、その身体に膨大な魔力を宿していることが判明し、両親に捨てられてしまう。そこに現れた1人の女性はこう言った。「私の弟子になりなさい」と。それが、彼の人生の転機。自らを救ってくれた女性を師として仰ぎ、魔法使いとして生きる道を選んだ中条聖夜。呪文詠唱ができないというハンデを抱えながらも、魔法使いとして生きる道を選んだ彼は……?

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主人公は膨大な魔力を持っているが呪文詠唱ができないというハンデがある+師匠が世界最強の魔法使いといったなろうでは使い古された設定ですが、2011年に連載が開始されている本作品はその先駆けといっていいものでしょう。
序盤はある意味テンプレ的に主人公が活躍して〜といった展開ですが、中盤、終盤にかけて怒涛の展開と最序盤から散りばめられていた伏線が回収されていく様はweb小説という媒体であるからこそできる芸当であり、強者として登場したキャラが一切格落ちすることなく強者として最後まで君臨し、主人公の実力、精神的な成長を実感できる点は非常に素晴らしいものです。また、魔法使い全員が身体強化魔法で殴り合う世界であり、ちょうどいいテンポで情景が脳内にありありと映し出される描写力には舌を巻くものがあります。
作者のSoLaさんが掲げる「前章よりも面白く」というモットーの通り、章が進むにつれ加速度的に面白くなる作品です。
現在、最終局面ですが作者の多忙により少々投稿が遅れていますが、今のうちに最新話まで追いつけるチャンスでもありますので、是非お読みください。

5/眠れる森の悪魔 著:鹿条シキ

作品ページ▶眠れる森の悪魔 (syosetu.com)

シェリエル・ベリアルド、貴様との婚約は今日をもって破棄する」
シェリエルはひたすら“死の夢”を見るちょっと変わった赤ちゃんだった。前世はフリーランスプログラマー。未来は断罪される欠陥令嬢。今世は赤ちゃん奴隷として売り出されることに……。
悪魔と呼ばれる倫理底辺天才一族に引き取られ、物騒な愛情と反社会的な日常が始まる。厄介な身内に頭を悩ませながら死亡フラグを回避する“普通の女の子”の物語。

……になるはずが。人生そんなに甘くない。

魔法、穢れ、討伐、儀式、拉致監禁、精霊、事業、キラキラ、洗脳、戦闘、なんでも有りの異世界ファンタジーです。

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何か一つに並々ならぬ執着を持ち、その執着に関する分野には国を動かす程の才を発揮しながらも、倫理を母親の腹に置き忘れ冷酷で罪悪感と情も無く狂っていると呼ばれる者ばかりの一族のベリアルド家。そんな狂人、もといキチ○イ(キチ○イ発言は作者公認です)の一族につけられた呼び名は"悪魔"。その一家と、とある青年を取り巻く膨大な運命の物語です。
プログラミングのようにかちりかちりと嵌る文章は読んでいて飽きが来ず、最後まで読むことができます。
読破し終えたあなたは頭がベリアルドになること間違いなし。

6/アリの巣ダンジョンへようこそ!:Re 著:テラン

Amazonリンクで表示されている【アリの巣ダンジョンへようこそ!】旧作Ver.

作品ページ▶アリの巣ダンジョンへようこそ!:Re (syosetu.com)

目が覚めるとそこは知らない部屋、どうやらダンジョンマスターになったらしい。
さっそくダンジョンを作りたいが、ポイントが足りない…そうだ、ポイントがないならモンスターに穴を掘らせてダンジョンを作ればいいじゃないか!

選んだモンスターはジャイアントアント。巨大なアリを増やして強化して、ダンジョンをどんどん強く!そしてアリたちが力を合わせて、ダンジョンを守る!
強化されたダンジョンで、時にはダンジョンにやってくる人間たちを、またある時には巨大なモンスターさえも撃退していく。
記憶を、仲間を、拠り所を、そして自身の存在意義すら失った彼は、幸せな日常を手に入れるために困難へと立ち向かう。

目指すは難攻不落の大迷宮!迫りくる脅威を打ち払い、仲間たちとの幸せな日々を手に入れることはできるのか!
アリの巣のダンジョンを運営するダンジョンマスターのまったり?時にシリアスなダンジョン運営物語です。

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"双葉社モンスター文庫"から書籍と漫画
⑤自分がライトノベルにハマったきっかけであり、なろうと出会ったきっかけ。その後に見たダンジョン経営物の中でもダントツで好き。
17年から更新が全くなかったので、もう見れないのかと思っていたところ今年にリメイク版が書かれ始めて大歓喜です。

不老のダンジョンマスターへとなってしまった主人公がアリ等を率いて侵入者を撃退し、助けた者達との交流によって人間性を繋ぎ止めてもらうお話。
個人的には、安易に人間と仲良くしようとしないところが良い。

7/魔法少女異譚 著:槻白倫

作品ページ▶魔法少女異譚 (syosetu.com)

      魔法少女異譚(槻白倫) - カクヨム (kakuyomu.jp)

世界を侵食する領域。突然現れ、突然広がるその領域の中には、想像を絶する世界が広がる。
歪になった世界。人も、建物も、動物も、草木も、全てが変質する。
その領域を世界は『異譚』と呼んだ。
世界を蝕む力を持つ異譚に人々はなすすべもないと思われたが、異譚を鎮める力を持つ少女が現れた。それが、『魔法少女』ある。

日本を壊滅の危機にまで追いやった異譚。その異譚を解決した魔法少女『アリス』。
日本の英雄であり、最強の魔法少女であるアリスだけれど、世間には言えない秘密がある。
彼女の名前は有栖川春花。十五歳の男子高校生だ。
そう、アリスの正体は男だったのだ。

これは、一人の異端な魔法少女の物語である。

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TS魔法少女が主人公の作品。
なろうには数多の魔法少女ものが存在するが、その中でもトップクラスにクオリティが高くて面白かった作品。
結構重いストーリーだが章の最後にあるキャラ同士の絡みが百合百合してて最高だった。TS、魔法少女、百合、バトル、などが好きな人なら絶対楽しめるのでおすすめ。

8/乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル 著:春の日びより(春の日)

作品ページ▶乙女ゲームのヒロインで最強サバイバル 【書籍化&コミカライズ】 (syosetu.com)

【本編全260話――完結しました】【番外編連載】
 ――これは乙女ゲームというシナリオを歪ませる物語です―― 
孤児の少女アーリシアは、自分の身体を奪って“ヒロイン”に成り代わろうとする女に襲われ、その時に得た断片的な知識から、この世界が『剣と魔法の世界』の『乙女ゲーム』の舞台であることを知る。
得られた知識で真実を知った幼いアーリシアは、乙女ゲームを『くだらない』と切り捨て、“ヒロイン”の運命から逃れるために孤児院を逃げ出した。
自分の命を狙う悪役令嬢。現れる偽のヒロイン。アーリシアは生き抜くために得られた断片的な知識を基に自己を鍛え上げ、盗賊ギルドや暗殺者ギルドからも恐れられる『最強の暗殺者』へと成長していく。

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タイトルに乙女ゲームと入っているが、内容は恋愛要素は一切ない。殺伐とした世界を生き残るために、強くなっていく主人公を書いたバトルもの。主人公の倫理観が薄く、サクサク人が死んでいく。戦闘描写のクオリティーが高いので読み応えもある。バトル、百合、が好きな人なら多分ハマるから読んで欲しい。本編は完結しており、外伝は連載中。

9/極めて傲慢たる悪役貴族の所業 著:黒雪ゆきは

作品ページ▶【Web版】極めて傲慢たる悪役貴族の所業(黒雪ゆきは) - カクヨム (kakuyomu.jp)

 ルーク・ウィザリア・ギルバート。

 眉目秀麗。
 高貴な家柄。
 そして──天より授かりし圧倒的才能。

 剣と魔法、両方の才に恵まれた正しく怪物。
 彼は全てを与えられ生を受けたのだ。
 唯一不幸なことがあったとすれば、周りに誰一人として彼の自尊心をへし折ってくれる存在がいなかったこと。
 故に、自らの才能に溺れてしまうのも必然だった。

 ……それで、自分より格下だと思い込んでいた主人公に打ちのめされる。
 これまで傲慢不遜の極みだった天才の心はあまりに脆かった。
 主人公に負けたことから立ち直れず実家に引きこもってしまうんだ。
 そう、つまりルークというキャラは読者をスカッとさせる為だけに存在していることを俺は知っている──。

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眉目秀麗、高貴な家柄、圧倒的な才能。
それらを持ったルークは、ある日自分がゲーム世界の主人公に負ける運命にある悪役だと気づき、その未来を避けるため鍛錬するようになる。しかしルークが負けたのは、自分の才能に溺れて努力を怠ったからに過ぎない。もしそんな天賦の才を持った天才が弛まぬ努力をしたらどうなると思う?そんな感じの話。
主人公が最強すぎて気持ちよくなれます。
無双系が好きな人なら間違いなくハマると思う。

10/シャバの「普通」は難しい 著:中村 颯希

作品ページ▶シャバの「普通」は難しい (syosetu.com)

      シャバの「普通」は難しい(中村 颯希) - カクヨム (kakuyomu.jp)

「この世の地獄」と称されるヴァルツァー監獄。
服役中の娼婦から生まれ、囚人仲間によって獄内で育てられた少女・エルマは、大国ルーデン王の崩御を機に、恩赦として監獄から「釈放」させられる。
釈放の発令者である第二王子ルーカスの命で、王宮付き侍女となったエルマ。母の言いつけ通り「普通」の少女を目指して過ごしはじめるが、うっかりぶっ飛んだことばかりやらかしてしまう。
それというのも、娼婦譲りの美貌に詐欺師譲りの読心術、狂戦士の戦闘術に、マッドサイエンティストの医術――「家族」である囚人仲間に、かなり独特な「普通」を教え込まれていたからだった。
彼女の常識外れの能力や行動は、やがて王宮全体を揺るがしていき――?
「もしや……シャバの方というのは、そのくらいのこともできないのですか?(真顔)」
”普通”を目指すわけあり少女の、うっかりシャバ無双物語。

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この作者の方は他にも「無欲の聖女は金にときめく」や「ふつつかな悪女ではございますが」を執筆されています。
この作品はこの世の地獄と呼ばれる監獄で囚人仲間達によって育てられた少女エルマが、王宮付き侍女として「普通」を目指す話。エルマは、娼婦譲りの美貌に詐欺師譲りの読心術、狂戦士の戦闘術に、マッドサイエンティストの医術を家族である囚人仲間に教え込まれていて、それが「普通」だと思っている。シャバの「普通」を知らない少女が色々やらかしながら「普通」になろうとする物語。無双系やクールな主人公が好きな人におすすめ。

11/インスタント・メサイア 著:田山 翔太

作品ページ▶インスタント・メサイア (syosetu.com)

魔族と呼ばれる怪物たちに、生まれ育った村を滅ぼされた男がいた。
ホールズと呼ばれるその大陸で、人類は、徐々に力を増していく魔族の勢力に生息圏を奪われはじめていた。
そのような中、彼は奴隷商に引き取られて生きてきた。
村の唯一の生き残り『ナイン』が、恨みなどもう忘れたのだと。
そんな風に見せかけて、底抜けの憎悪と愛情を世界に叩きつけるお話。
自分の大事な者を全て奪った魔族の下僕となり、彼女たちを命懸けの愛情と狂気で侵食する物語。

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ダークファンタジー小説です。
主人公は村に住む人間を殺した魔族に対して復讐をするために悪魔に魂を売ったのですが、その中でもどうしてもあふれ出てくる人間性がとても好きです。

12/今、ひとたびの夢を 著:葛城2号

作品ページ▶今、ひとたびの夢を(葛城2号) - カクヨム (kakuyomu.jp)

――死んだな、と。
強烈な頭の痛みと共に倒れた彼は、そう思った。
未練はあったが、かといって、惜しむような命でもなかった
家族とは中学生の時に死別し、祖父母の家へと引き取られ、名前も変わり、気付けば50年ちょっと
伴侶に恵まれたこともなく、孤独な最後を迎えた彼は……馬になっていた!?

自体が呑み込めない彼の前に、死んだはずの両親がいて、かつて住んでいた実家は家畜ではなく馬を育てていて!?

彼は……前世出来なかった事を果たすために、競走馬としての道を歩むことを決意する

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人の言葉を理解できるお馬さんだからこそ、馬主さん、騎手さん、牧場主さん、ファンのために最後の最後まで懸命に駆け抜けたとある競走馬のお話です。現実の競馬にもありますが、競走馬にかける想い、ロマン、ストーリーをよく作品に落とし込んである良作だと思います。また、息抜き的に掲示板要素もあり、作品をコミカルに描くいいアクセントになっています。
 競馬をよく知らなくても思わずグッとくる場面もあると思いますのでぜひ読んでみてください。

13/TS衛生兵さんの成り上がり 著:まさきたま(サンキューカッス)

作品ページ▶TS衛生兵さんの成り上がり (syosetu.com)

TSしたFPS廃人が、異世界ファンタジーな戦争に巻き込まれる話です。
残念ながらチートとかは貰えなかったので、雑兵としてコツコツ努力していきます。

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近代塹壕戦×魔法の戦記。連載中。書籍化、コミカライズもされています。題名にTSとありますが、TS要素は薄めです。
この作品でまず外せないのが、塹壕戦の要素。現実世界の第一次世界大戦あたりの技術力と倫理観を持った異世界が舞台となっています。たかだか十数メートル国境線を伸ばすために無数の人間が使い潰され、鉛玉と榴弾を浴びて苦しみながら死んでいく。そんな悲惨な戦場が、転生者で衛生兵であるトウリの目線でありありと描かれています。
時代の波に呑まれ地獄を生き抜く中でどんどん精神を蝕まれていくトウリ。地獄を抜けても更なる地獄が現れる救いのない世界で、数少ない光である戦友も先輩も愛する人も塵芥のように死んでいく。完全な鬱作品です。
しかし、だからこそ、時折トウリが残酷な世界に牙を剥くその姿にこの上ないカタルシスを感じるのです。
あまりに辛く苦しいストーリーに目を背けたくなりますが是非逃げずに読み進めてほしい。いつからか、気づけばトウリの行く末が気になり読む手が止まらなくなるはずですから。

14/セミリタイアした冒険者はのんびり暮らしたい 著:久櫛縁

作品ページ▶セミリタイアした冒険者はのんびり暮らしたい (syosetu.com)

魔王との戦いの最前線から、後方の街にやってきた冒険者ヘンリー・トーン。
彼の目的は……
「安全な街でぬるーい魔物を適当に間引いたり、遠足気分で向かえる場所にある素材を採取したりして余生を過ごしたいです」

二十歳そこそこにして、もはや向上心の欠片も見えない彼が過ごす、平和な日常の物語(だったらいいですね)

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完結済み作品です、現地主人公もので最強主人公やチート転生物や、ざまぁ系が苦手だったり飽きてきた人にオススメしたい作品です。

15/地球さんはレベルアップしました! 著:生咲日月

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地球さんがレベルアップしたことにより、世界がファンタジーに染まっていく。
 ダンジョンと魔物が現れ、多くの生物にカルマ式ステータスシステムが解放されたのだ。
 世界中の生物と同様にその日を迎えた中二病気味の少女・羊谷命子は、魔物が蔓延るダンジョンの出現に飲み込まれてしまう。
 命子は手に入れた凄い情報を惜しみなく公開し、住んでいる町や通っている女子高を巻き込んで、世界を大いに盛り上げていく。
 これは片田舎の女子高生たちが新世界の幕開けを駆け抜け、世界中の人から注目されていく物語。

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少し中二っぽい主人公が、ダンジョンがある世界になった地球で面白く可愛く果敢に生きていく話。
女の子同士の掛け合いも楽しいし、世界の変わって行く様も楽しい。
地の文が面白くて「小説」として価値のある作品。
ストーリーの展開もいくつかの章ごとに分かれており、その章ごとに山場があるのでダレずにグイグイ読めます。
「無限鳥居編」「風見町防衛編」などはムネアツ展開に涙しました。
個人の趣味で好きな章・そうでもない章はあっても、出来が惨い章はないのでかなり安定して面白い稀有な長期連載小説と思います。

16/鬼人幻燈抄 著:モトオ

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『人よ、何故刀を振るう』

 江戸時代、まだ怪異が現代より身近で鬼が跋扈していた頃のこと。
 江戸より百三十里ほど離れた山間の集落“葛野”にはいつきひめと呼ばれる巫女がいた。
 護衛役である甚太はいつきひめの為に刀を振るうが、何一つ守れず全てを失う。
 巫女を、惚れた女を殺したのは大切な妹。
 彼女は百七十年後、全てを滅ぼす鬼神となって再び現世に姿を現すという。
 憎しみから鬼となった甚太は、何を斬るべきか定まらぬまま、遥か遠い未来を目指す。
 
 鬼に成れど人の心は捨て切れず。
 江戸、明治、大正、昭和、平成。
 途方もない時間を旅する、人と鬼の間で揺れる鬼人の物語。

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想い人を殺され、憎しみから鬼となった主人公が刀を振るう意味を問いながら、江戸、明治、大正、昭和、平成と途方もない時間を旅する物語。
まず、この物語には一切無駄なキャラクターが出てこない。
全てのキャラクターが重要な役割を担っており、忘れかけていた伏線が予想外のタイミングで回収されて驚いた事も一度や二度ではない。
特に最終章のタイトルに隠されたメッセージに気づいた時には思わず泣いてしまった。
序盤の展開は人を選ぶが、そこを耐えて読み進めると大きな感動が待っている。

17/幻想再帰のアリュージョニスト 著:最近

作品ページ▶幻想再帰のアリュージョニスト (syosetu.com)

幻想再帰のアリュージョニスト(最近) - カクヨム (kakuyomu.jp)

誰もあなたの言葉を理解できない。
 隣の友愛、目の前の憎悪、そして自分でさえも。
 文脈と権威に縋ろうと、飾り立てた借り物が心に届くことはない。
 それでも理解を求めるとき、対話は互いの既知を利用する。
 自明の参照と引用、暗黙の了解と引喩。
 未知の言葉はそこになく、あなたは安らぎの中で相互理解の夢を見る。
 幻想再帰のアリュージョニスト。
 合わせ鏡に理想の像、反射するのは無限の試行。
 永劫の果て、理論上の世界平和は達成される。
 いつか、必ず。

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サイバーパンク世界の住人である主人公が転生保険に加入してオカルトパンク世界に転生する話。
一言でこの作品を表すならば、ありとあらゆるジャンルをごちゃ混ぜにして出来た混沌。
クソほど魅力的なキャラクターにバカ面白いストーリー展開。
二章まで読み終われば、この物語の魅力に取り憑かれてしまうこと間違いなし。

18/メメントモリオ!!!! 著:殻半ひよこ

作品ページ▶メメントモリオ!!!! (syosetu.com)

メメントモリオ!!!!(殻半ひよこ) - カクヨム (kakuyomu.jp)

<ルール①:相楽杜夫は、七月十九日の夜に【宿命】で死ぬ>
<ルール②:持ち越せるものは【記憶】のみ>
<ルール③:【今回の命日から一年後の世界】を確認し、未練があれば朝からやり直せる>
 十七歳の平凡な高校二年生、相楽杜夫(さがらもりお)。
 彼は、夏休み開始の終業式初日、七月十九日に必ず死ぬという宿命にある。
 しかし杜夫は幸運にも、彼の地区担当の死神様の計らいにより【自分の気に入る死に様が出来るまで命日をやり直せる】【その命日から一周忌の様子を確かめられる】という特権を与えられていた。
 そんな繰り返す最期の一日、彼は九度目のやり直しで【飛び降り自殺から女の子を救い、命を落とす】という事件に出くわしたのをきっかけに、自分が過去に埋めていたタイムカプセルを掘り起こすことになる。
 それを叶えた十度目の命日、杜夫は自分が小学生の頃、同級生の氷雨芽々子(ひさめめめこ)という少女に初恋をしていたことを思い出し。
 相楽杜夫・最後の未練を解消する、命日を股にかける旅が幕を開ける。

 悪友と馬鹿をやり、妹にはっ倒され、数々のトラブルに巻き込まれながら、走れ、ズルしろ、やり切れ、モリオ! 死を想え!
 いざ!
 目指すは悔いなき、最高の命日(ハッピーエンド)!

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ループ物です。話は、主人公が死ぬ運命を受けいれてる状態から始まります。シリアスな展開もありますが、ギャグに富んだセリフで暗くならずに読めます。

19/ゴルダナ帝国衰亡記 ~ハーレムはあきらめてください~ 著:柿崎 タダツグ

作品ページ▶ゴルダナ帝国衰亡記 ~ハーレムはあきらめてください~(柿崎 タダツグ) - カクヨム (kakuyomu.jp)

基本、異世界ファンタジー転生ものに入ります。
主人公は、地球時代は、アラフォーの男性。
消化器内科医師で、くだもの屋と自称します。
異世界に来てからは、十代に若返り、医療系、軍事系で活躍していくことになります。
当然のように魔法もあり、主人公は驚異的な能力を持ちます。

社会構造としては、女性が多い世界で、男女比は一対四程度になります。
男性が少なく、女性が多い、結果的に男性が貴重な世界のため、肉体労働の大半を女性が担う世界です。
このため、女性の多くが男性化しており、主人公から見て女性らしい女性は上位貴族層の一部しかいないという、かなり悲惨な状況にあります。
主人公は平民スタートで、周囲は『悪い意味で男らしい女性』ばかり。
男性は複数の女性を妻に迎えるのが『義務』の社会でもあり、主人公は苦悩することになります。

 

※あらすじカクヨム作品ページより一部引用

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主人公はいきなり異世界に転生?転移?された
アラフォーの内科医
とにかく世界観が素晴らしく作りこまれている(男女比1:4)

読みやすく、わかりやすいキャラ達
また、医療、軍事、政治陰謀、宗教すべてがハイレベル
(戦争描写は多分なろう作品でも五指にはいる)
そして、それらをすべて台無しにするアノ描写(追い出された原因w)
主人公は、後世「倒錯の天才、孤高の変態、全てにおいて常識のない男」
と称されます。
伏線もちゃんと張っており後で回収されていて構成もしっかりしてます。
読みだしたら絶対に止まらないこと請負
5chでこの作品の専用スレまで立ってます。
なぜ書籍化されないのか!(読めばわかる)

20/隠れ転生 著:トール

作品ページ▶隠れ転生(トール) - カクヨム (kakuyomu.jp)

 今年の仕事をやり終えて、一人寂しく年末を迎える筈だったのに……気付けば何故か赤ん坊に。原因もよく分からぬまま、仕方なく始まった田舎暮らし。土で手を汚し、汗で服を塗らし、奔放な幼馴染達に振り回されて心で叫ぶ毎日。しかしこれがなかなか楽しくて――

 で、終わればスローライフだったのに……。

 徐々に明かされるファンタジー要素が俺の生活を侵していく。

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なろう系テンプレという筋立てだが
なんかちょっと違う。
まず主人公が、村人Aに満足してて
まったく冒険とかする気なし
だけど、一緒に育った(育てた)幼馴染6人は
そうじゃなかった。
しかも徐々に明らかになっていくがこの幼馴染たちは
普通じゃなかった(所謂チート持ち)
それ以上のチート持ちの主人公は引きずられるように
巻き込まれていきます。
そして広がっていく世界と謎。
国家間の戦争や伝説の武器、それに選ばれし聖剣の少女騎士との出会い
なかでもジト目の幼馴染ヒロインがいい味出してます。
この作者さんは他の作品(なろうでは、私の従僕、めんどくさがり等)も
そうですが主人公の性格がなんというか一見普通、でもなんかおかしいって
感じで、はまるひとにははまります。

21/輪廻転生って信じる? 著:Lynx097

作品ページ▶輪廻転生って信じる? (syosetu.com)

美しい容姿を持って生まれた主人公は、それが原因で変質的なストーカーに付け狙われ、女性にとって最悪な部類に入る非業の死を遂げる。
そうして己の人生を呪った彼女は、何の因果か異なる世界で貴族の令嬢として二度目の生を受けることになるのだった。
魔法という技術に依って立つ世界は前世で流行っていたとある漫画作品の舞台に酷似していて、どうやら自分はその原作の登場人物の一人になってしまったらしい。
いかなる凶運を引いたのか、今世の自分は原作で『ゲス』とまで呼ばれた真正の悪役キャラであった。
悪役として絶命不可避な物語を変えるべく、彼女は独り、理不尽極まる運命への反抗を決意する。

問題は、そう。

……肝心の原作知識が、とってもうろ覚えであることだ。

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主人公は女性。
前世で悲惨な死(ストーカーに監禁され殺された)
を遂げた主人公は漫画とおなじような世界に
悪役令嬢として生まれた。

所謂悪役令嬢ものと思いきや
悪役(婚約破棄などなくほんとうの悪役、
作中ではゲスロリと呼ばれる)に
転生していたが、主人公はその漫画のことは
あまり覚えていなかったという致命的な問題があった。
そして、ほかの登場人物の中にも転生者がいるらしい。

出てくる登場人物がしっかりと、生きている。
とくに主人公のかわいさと冷酷さのアンビバレンスがすごい。
魔法、世界観、メイド、王子、王女、学園もの、魔王復活。
いろんな要素がごっちゃになりながらしかも面白い。
なぜ書籍化しないのか編集は節穴かとおもいます。